乳がん検診へ行こう

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不安なことって、ついズルズルと先延ばしにしてしまいませんか。

何年か前にまだイギリスに住んでいた頃のこと、胸の下辺りに小豆大のしこりを見つけて、とても不安な思いをしました。早く病院に行ってはっきりさせればいいものを、癌だったらと思うと毎日が不安で眠れぬ日が続き、勝手に悪い方向に考えては日々悲観的に過ごしていました。数週間が過ぎて、医療関係で働く友人にしこりのことを告白すると、すぐにGPに行くように諭されました。
イギリス滞在時の始めの数年は日本で保険に加入してきたために、ロンドンの日系の病院にしか行ったことがなく、GPに行くのも初めてでもちろん登録も初めて。レジスターしに来たことを伝えるとそこで待っているようにと言われ、待つこと1時間、インド系の聡明そうな女性医師から個室で問診を受けました。その医師は様々な質問をしながら時間をかけて私のカルテのようなものを作成していき、質問の途中で、医療用語なのか難しい単語が出てくると丁寧に説明してくれました。最後に、何か質問はありますかと聞かれたため、しこりのことを相談すると、すぐに触診をしながら、私が不安に思う気持ちをじっくりと時間をかけて聞いてくれました。高校生の時にがんセンターに入院して手術をしたことがあるので(幸いにも良性の腫瘍だったのですが)、余計に不安に思うことを話すと、すぐに大きな病院で検査ができるように手配をするから、と言われてその日は帰宅をしました。
数日後にNHSからアポのレターが届いて病院で検査をしてもらい、癌でないことがわかりホッとしましたが、今でも、あのGPの女性医師が親身になって話を聞いてくれたことに感謝しています。
日本に帰ってきてから病院に行って気付いたことは、日本の病院では医師は患者にあまり話をさせてくれません。日本にも親身になって話を聞いてくれる医者がいるかもしれませんが、私が帰国してから行った内科、皮膚科、眼科の医者たちは、あまり話をさせてもくれないし、聞いてもくれず、ただただ威圧的で、私は診察してもらう立場として黙っておとなしく椅子に座っているしかありませんでした。もちろん医者は専門家ですから、患者がいろいろ、これはこうですかなんて言う話は聞きたくないのかもしれませんが、イギリスで会った医者たちは、ちゃんと時間をかけて話を聞きだしてくれ(それがメンタルな不安でも)、質問させてくれ、理解できるように説明をしてくれました。
病気とは字のごとく、気持ちも大きく関わってくるものだと思うので、話を聞いてもらうことで心がとても軽くなるし、その医者への信頼度も増します。イギリスの医療システムNHSについてはあまりいい話を聞きませんが、私はとても信頼しているし、イギリスの病院、好きですよ。毎年ピンクリボンキャンペーンの季節がくる度に、Dalston にあるGPの女医さんを懐かしく思い出します。
ということで、今年も様々な ピンクリボンキャンペーン の活動が行われています。女性の皆さん、まさか私がなんて思わないで毎年検診を受けましょうね。私も近々行ってきます。

乳がんと牛乳──がん細胞はなぜ消えたのか

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