ブラジリアンアート

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今、ロンドンに戻りたい理由の一つは、これ。
Southbank の Hayward Gallery で開催されている Ernesto Neto (エルネスト・ネト)のエキシビジョン、“The Edges of The World” を見るためです。アートに興味のある人はもちろん、おもしろいものが見たい人、楽しいことを体験したい人は、まず上の映像を見てみて!エキシビジョン会場設営の様子を早送りした映像は、彼の作品のユニークさをうまく捉えています。


Ernesto Neto は、1964年リオ・デ・ジャネイロ生まれのブラジルを代表する現代美術家の一人。1980 年代後半より作品の発表を始め、伸縮性にすぐれた薄い布地を用いた有機的な形態のオブジェや、そのオブジェで構成されたインスタレーション作品が世界的に有名です。

私が初めて Ernesto Neto の作品を見たのは、確か2000年のICA galleryでした。ギャラリースペースの中央部分に上の写真のようなクッションエリアが設けられ、その周りは天井から張られた伸縮性のある蚊帳のような半透明の布で囲われています。クッションエリアに行くためには、まず靴を脱いで、これまた蚊帳で覆われた吊り橋のような道を、蚊帳をこじあけながら進んで行き、クッションスペースに辿り着きます。そして、各々そのクッションの中のお気に入りの窪みを見つけ、そこにハマってまどろむ、っといった感じです。有機的なフォルムと柔らかい素材の彼の作品に入り込むと、感覚は次第に解き放たれていき、まるで胎内にいるような安らぎに包み込まれます。
後々、彼についていろいろ調べてみると、1950年代末にブラジルで興った新具体主義運動の影響を受けているようで、作品と鑑賞者との双方向の関係性を重視していて、鑑賞者が実際にその作品の内部に入り、直接触れて体感する作品を数多く制作しているそうです。



この作品は、東京木場の現代美術館で体験しました。これ、着たんですよ!
写真がないのが残念ですが、見た目通り少し重かったのと、自分がまるで変な生き物になったかのような、不思議な体験でした。ちなみに、上のクッションとこの着用タイプは、今回のエキシビジョンでは展示がないと思われます。他にも、Ernestワールドを堪能したい方は、こちらのインタビューも興味深いですよ。



最後に、Southbank Centre から素敵な企画が。
エキシビジョンの開催は9月5日までで、事前に ここ からサインアップしておくと、9月5日までの毎金曜日 7pm - 10pmの間で利用できる、フリーカクテルバウチャーがメールで送られてくるそうです。先着50名となっているので、レイトビューのある金曜日は夕方早めにギャラリーに行ったほうがいいかもね。ロンドン在住の方、うらやましい(涙)

+81 VOYAGE BRAZIL ISSUE

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