ゆるすということ


先日「傷つくということ」という日記を書いた後に、mixi で参加しているコミュニティの最新書込みお知らせメールが届いた。そこに書かれていた言葉が、あの日記の中で私が言いたかったことと近いように思えたので、自分のための覚え書きとして以下に記しておく。

『他人をゆるせないとき、 それは今まで目を背けてきたあなた自身を見ているときかもしれない。過去に自身が抱えている問題に向き合って受け入れ、理解することで、その問題を手放すことができる。ゆるしとは「相手のとったひどい行動をゆるす」という意味ではなく、 「その人の行動で傷ついた心や執着を手放す」「エゴにとらわれている自分を解放する」という意味。人をゆるせない人は、まだ他人の支配下にある。相手と自分自身を裁くのをやめること。ゆるすことで自分を癒すことができる。自分を幸せにできるのは自分自身だけ。』

あわせて、この解釈の元となるジェラルド・G. ジャンポルスキー(国際的に有名な精神医学者)の言葉は以下の通り。ちょっと長いので、興味のない人はサクッとスルーしてね。あと、私は何かの宗教の回し者ではありません(笑)。著者は信仰心の深い方なのか、「神」という言葉を使って表現しているが、そのへんはアレンジして読み進めていくとしっくりくるかも。
[写真は、ポルトガルリスボンコメルシオ広場にある勝利の門にて撮影]
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ゆるすことは 幸せになるための処方箋
ゆるさないことは 苦しむための処方箋


苦しみの原因が何であれ
苦しみにはすべて 
「ゆるさない」という種が 宿っていないだろうか?


復讐の念を燃やしつづけ 愛や共感を出し惜しみすれば
健康を害し 免疫が低下することは まちがいない


当然だと思われるような怒りでも
こだわりつづけていれば 神の安らぎを味わえなくなる


ゆるしとは
その行為をよしとすることではない
残虐な行動を 見逃すことではない


ゆるしとは
怖れに満ちた過去にこだわりつづけるのをやめること


ゆるしとは
古傷を引っかいて血を流しつづけるのをやめること


ゆるしとは
過去の影に惑わされることなく
いまこの瞬間に 100%生き 100%愛すること


ゆるしとは
怒りからの解放であり
攻撃的な思いにさよならすること


ゆるしとは
誰に対しても 愛を拒まないこと

ゆるしとは
ゆるさないという思いから生じた 心の空洞を癒すこと


ゆるしとは
過去に何をした人でも
すべての人のなかに神の光を見ること


ゆるしとは、相手のためだけでなく自分自身のためであり
自分が犯したまちがいのためであり
くすぶりつづけている罪悪感と自分を恥じる気持ちのためである


最も深い意味でのゆるしとは
愛で満ちた神から自らを切り離してしまった自分を、ゆるすこと


ゆるしとは
神をゆるすことであり
神は自分を見捨てたという
おそらくはまちがっている考えをゆるすこと


いまこの瞬間にゆるすということは
もう先延ばしせずに ただゆるすこと


ゆるしは心の扉を開け
感情をスピリットと一体にし
すべての人と一体にし
すべての人を神と一体にする


ゆるすのに早すぎることはない
遅すぎることもない


ゆるすにはどれだけの時間が必要だろうか?


それはあなたの価値観しだい

絶対にムリだと信じるなら 絶対に起こらない
半年かかると信じるなら 半年かかる
一秒ですむと信じるなら 一秒ですむ


私は心から信じている
一人ひとりが
自分も含めてすべての人を完全にゆるせるようになったとき
世界は本当に平和になるということを


ジェラルド・G. ジャンポルスキー

ゆるすということ―もう、過去にはとらわれない (サンマーク文庫)

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